少しずつ真夏日が増えてきているこの季節、皆さんいかがお過ごしですか?気温の高さにプラスして、ジメジメ湿った空気が重苦しい梅雨がもう間近に迫ってきています。
体調管理はもちろんお家のカビや湿気対策は万全でしょうか。雨が降り続き気温の変動が大きくなる梅雨の時期は、知らず知らずのうちに心にもダメージを受けやすくなっています。
お家の中でも、湿気が増えることでお部屋の中でカビが大繁殖!なんてことになりがち。受けてしまったダメージは早めにケアして悪い影響を最小限にとどめることが大切です。そんな今こそアロマ精油の出番ですよ!
JMAA 日本メディカルアロマ協会認定アロマコーディネーターのKANAが、季節ごとにおすすめの精油を数回にわたってお伝えしていきます♪
季節別アロマオイル♡6月の味方はこの8本!
部屋干しによる不快なニオイ対策
毎日のように雨が降り続くと、どうしても洗濯物が部屋干しになってしまいますよね。洗剤や柔軟剤を部屋干し用に変えてみてもあの独特な「部屋干し臭」はなかなか消えてくれません。この臭いの元になっているのは、「中鎖アルデヒド」「中鎖アルコール」「ケトン」「窒素化合物」「硫黄化合物」「脂肪酸」などの物質。お洗濯で落ちなかった皮脂やアカなどの汚れをエサに雑菌が繁殖して生成されます。
外に干すのと比べて部屋干しが臭いやすいのは、紫外線による殺菌効果が期待できないことや雑菌の繁殖に必要な水分が洗濯物に残っていることなどが原因として考えられます。そんな時はお洗濯にアロマをプラス!驚くほどの効果を発揮してくれ、嫌な部屋干し臭をすっきりとなくしてくれますよ♪
精油の使い方
全精油共通ですので、後ほどご紹介するお好きな精油で試してみてくださいね。
①お洗濯の時に《洗濯槽に精油を入れる》
小さなカップにお水を入れ、お好みの精油を2~3滴垂らします。よく混ぜてから洗濯槽に入れてスタート!これだけでOKです。お洗濯中もいい匂いがしますし、干すときもほのかに香ってくるのでお洗濯も楽しくなります♪精油には発火性がありますので、乾燥機や乾燥機能を使用する際は使わないでくださいね。
②洗濯物を干したあとにも《アロマスプレーでリフレッシュ》
水と精油で作ったアロマスプレーを空気中や洗濯物に2~3回スプレーするだけ♪
◆材料(100ml容器)
・無水エタノール 10ml
・精製水 90ml
・下記の精油の中からお好みのものを20滴◆作り方
①スプレー容器に無水エタノールを入れます。
②精油を20滴入れます。
③精製水を加え、よく振ってからスプレーします。
このスプレーはお台所でも使えるので、1本作っておくと便利な万能アイテムです。生ゴミの匂いや除菌したいところなどにシュッとひと吹きするだけで、爽やかな香りとともに滅菌してくれます。冷蔵庫や電子レンジの中などのベタベタ汚れには、キッチンペーパーなどに吹きかけてから拭き掃除をしましょう。
③もっと手軽に《空気中に拡散させる》
その他にもお気に入りの精油を染み込ませたリボンを扇風機に取り付けたり、精油が染みこませたティッシュをエアコンの吹き出し口に挟むといった方法も。特別な道具がいらないので手軽にできて、アロマディフューザーなどと同様の効果が得られるのでおすすめです。
◆気分もすっきり《ペパーミント》
【精油】
ペパーミント(学名:Mentha x piperita L.)
【歴史】
古代ギリシアやローマでは浴用香料や食物・飲料の風味付けにも使われていました。ローマ人がイギリスに持ち込んだハーブの内、ハッカ類は一番の人気を保ち、9世紀には修道院の庭で栽培されていたともいわれています。
◆精神的にも良い作用が望める《レモン》
【精油】
レモン(学名:Citrus limon)
【歴史】
レモンは、紀元前はバビロニアで儀式に使用され、古代エジプトでは毒消しに使用されていたといわれています。十字軍によってヨーロッパへ伝わりました。古くから虫除け、虫刺されの消毒や、感染症などにも用いられてきました。
◆抗ウイルス作用も!《ユーカリ》
【精油】
ユーカリ(学名:Eucalyptus globulus)
【歴史】
ユーカリを最初に取り入れたのは、オーストラリアの先住民アボリジニ。感染症や発熱の治療薬として使用されていました。また、フランスで発見されたあとには「熱冷ましの木」ともいわれていました。
◆集中力もアップ《ラベンダー》
【精油】
ラベンダー(学名:Lavandula angustifolia)
【歴史】
原産地はヨーロッパと言われていますが、今では世界中で栽培されている人気ハーブです。古代ローマ人はラベンダーを入れ入浴していたと言われています。ラベンダーの語源はラテン語の「洗う」から来たものです。中性には、伝染病の予防のために、教会に敷かれていました。
雑菌の繁殖をストップ!カビ対策
梅雨の時期はお部屋や洗濯物に関わらず、雑菌が繁殖しやすいです。お風呂場やキッチンには目に見えないカビが気づかないうちに繁殖していることも…。お風呂場やキッチンの水回りなどの住環境によく存在するのがクロカビですが、他にも食品などに発生するのがアオカビで水虫などを引き起こす病原菌になるものが白癬菌です。
これらすべてに効果的なアロマはティーツリーです。その他、ラベンダーやカモミールローマンもアオカビ以外にはとても効果を発揮します。
精油の使い方
先にご紹介したアロマスプレーと同様作り方で、下記の精油を20滴加えてカビ対策用スプレーが作れます。どんなカビにも効く万能抗菌スプレーが作りたい場合は、ティーツリー精油を使ってくださいね。
◆嫌味がなく万人受けする香り《ティーツリー》
【精油】
ティーツリー(学名:Melaleuca alternifolia)
【歴史】
オーストラリアの湿原に生息。先住民のアボリジニは、カヌー等の材料にしたり、薬用として幅広く使用していました。薬効が実際に注目されたのは第一次世界大戦後の負傷した兵士への治療に使われたときだったと言われています。
◆リンゴに似た優しい香り《カモミールローマン》
【精油】
カモミールローマン、ローマンカモミール、ゴールドカモミール、コモンカモミール(学名:Anthemis nobilis)
【歴史】
古代エジプトでは、太陽の神様に祈る時や治療薬としても使われていました。ヨーロッパでは香りを楽しむため、カモミールを床に敷いてほのかな甘い香りを楽しんだとも言われています。
憂鬱な気分を吹き飛ばす!メンタルケア対策
気温が高いままに雨が降り続く梅雨は自律神経のバランスが崩れやすく、精神的な不調をきたすことも多くなりがち。雨が上がってもすっきりとせず、明るい陽射しを浴びられる日も少なくなってきます。
そうすると太陽が恋しくなり、自然の中で深呼吸したり植物に癒されたりする欲求が高まります。森林浴をするとリラックスできるというのには意味があって、木や植物から出されるαピネンという成分が神経を鎮めて穏やかにしてくれるのです。
アロマにも森林浴と同様の効果が期待できるαピネンが含まれているオイルがあるので、ちょっと気持ちが落ち込んでいると思ったら自分で気を付けて早めにセルフケアしてあげることが大切です。
精油の使い方
全精油共通ですので、後ほどご紹介するお好きな精油で試してみてくださいね。
①暑い時期だからこそ《きちんと湯船につかる》
暑い日は汗を流すだけのシャワーで済ませてしまいがちですが、この時期だからこそバスタブにぬるめのお湯を張って入るのがおすすめ。冷房や室内外の寒暖差で知らずのうちに身体の中から冷え切っていることもあるので温めてあげることが大切です。38度前後のぬるめのお湯にすると心臓に負担をかけず芯から身体を温められるだけでなく、副交感神経が活発になることでリラックス効果が得られ、ぐっすり眠ることができます。
そのまま湯船にオイルを入れると刺激が強く肌荒れを起こすことがあるため、お家で簡単に手作りできるオリジナルのアロマバスソルトがおすすめ。忙しい毎日の中でもバスタイムを楽しみましょう!
◆材料(100ml容器)
・オリーブオイル 5ml
・牛乳、スキムミルク 30ml
・ハチミツ 10ml
・日本酒、ワイン、ウォッカなど強めのお酒 30ml◆作り方
上の材料のうちお好きなモノをひとつ選んで、精油を1~5滴程度一緒に混ぜてバスタブに入れます。
◆フレッシュなグリーン調の香り《サイプレス》
【精油】
サイプレス(学名:Cupressus sempervirens)
【歴史】
サイプレスは古くから神聖な木として重宝され「死」と関連付けられ、古代エジプトでは棺に入れられたりお葬式やお墓にも使われました。地中海沿岸一帯の墓地にはサイプレスが植林されているといわれています。
◆さわやかなウッディー調《ジュニパー》
【精油】
ジュニパー(学名:Juniperus communis)
【歴史】
ジュニパーは人間が最初に利用したアロマの1つと言われています(諸説あります)。古くから魔除けとして用いられ、特に中世では伝染病の予防にも使われていました。ジンの香り付けにジュニパーの球果がつかわれていることは有名です。
まとめ
今回はお店でも見つけやすく、すぐに使えるオーソドックスなオイルを中心にご紹介してみました。梅雨時期はおでかけも億劫ですが、お休みの日などにアロマオイルショップをめぐるのもおすすめです!オイルを選んでいるうちにたくさんの香りを嗅ぐことで、知らず知らずのうちにストレスが軽くなっていることも。
しばらく梅雨が続き、開けたと思ったらすぐに夏本番。これからどんどん気温が上がり暑くなる一方なので、ここで体調を崩してしまうとリカバリーがしにくくなりずっと引きずってしまいます。季節ごとの不調はその時期中にしっかりと解消しましょう!
精油は医療行為ではないので、何かおかしいなと感じたらきちんと病院に行くこともお忘れなく!!