デザートワインの魅力!アイスワインと貴腐ワインの違い

デザートワインの魅力!アイスワインと貴腐ワインの違い
今回は、デザートワインについてお話します。デザートワインと聞くとどんな味を想像されますか?そうです、ご想像のとおり、甘~いワインです。ぶどうの豊かな天然の甘みがギュッと凝縮されたワイン。それが『デザートワイン』と呼ばれている極上の甘口ワインです。

デザートワインにはいくつか種類があります。ズースレゼルブ、ストローワイン、アイスワイン、貴腐ワインなど、他にもいろいろなタイプのものがあります。その違いは、ぶどうの収穫時期や、特別な菌が付着したぶどうからできたもの、または醸造方法の違いにより、様々なデザートワインができていきます。

ここでは、そのデザートワインの中でも、よく名前を聞くことがある『アイスワイン』と『貴腐ワイン』を取り上げてみます。それぞれのワインができたきっかけや特徴を合わせてお伝えします。

 


 

デザートワインの魅力!
アイスワインと貴腐ワインの違い

 

アイスワインと貴腐ワインの違い

アイスワインは、秋の終わりから冬の間に気温がマイナス7℃以下になった時に収獲を行い、凍ったままの状態でぶどうを絞り醸造します。凍ったままのぶどうを絞るので、糖分の濃い果汁が取れ、甘くて美味しいワインができます。凍ったぶどうを一つずつ手作業で摘み取りするので、大量には生産できないため、大変高価なワインとなります。

1794年の冬にドイツ・フランコニアの農場が霜に襲われ、熟したぶどうが放置されて凍ってしまいました。そのぶどうからワインを造ったところ、とても甘みの強いワインが奇跡的な偶然から生まれたそうです。

一方、貴腐ワインは、ぶどうの果皮を浸食していくポトリティス・シネレア菌という特殊なカビの一種が繁殖すると、ぶどうからは水分が失われます。果汁が凝縮し、糖分が非常に高くなることから生まれたワインです。様々な気候条件、温度や湿度などの自然現象から付着するポトリティス・シネレア菌。そこから造られるデザートワインは非常に高価です。

1650年頃ハンガリートカイ地方でオスマン帝国に侵略された影響で、ぶどうの収獲が遅れたために、偶然に造られたトカイワインが世界で一番最初の貴腐ワインと言われています。ドイツのシュロス・ヨハネスブルクでも1775年にぶどうの収獲許可が遅れ、こちらも偶然できた貴腐ワインがあります。

 


 

アイスワインの産地

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アイスワインの生産は、ドイツ、オーストリア、カナダが有名。正式には、アイスワインという名称は国際登録商標なので、この3国しかその名称を使うことができないのです。また、アイスワインを名乗るには、法律で定められた原料や収獲方法や温度など厳しい基準を満たす必要があります。

・ドイツ、オーストリア
一番古くから生産されてきたドイツ、続いてオーストリア。リースリングというぶどう品種から造られています。ドイツのワイン法では、ぶどうを収穫するときの気温がマイナス7℃以下と定められているので、温暖化などの影響で収穫できない年も。生産者が他のワイン作りへと移行していることもあり、アイスワインの生産は減少傾向にあります。

・カナダ
安定生産できる唯一のアイスワインになります。欧州のアイスワイン生産量が急減しているので、市場に出回っているものはカナダ産のものがほとんど。カナダ産は『VQA』(カナダワイン協定)が認めたマークが付いていることが、良質なアイスワインの基準となるのです。

 

貴腐ワインの産地

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三大貴腐ワイン産地とされているのは、ハンガリーのトカイ地方、ドイツのモーゼル地方と、フランスボルドーのソーテルヌ地方が有名です。日本でも、1975年にサントリーが山梨県にある自社ワイナリーで生産に成功したのをきっかけに、長野県や北海道で貴腐ワインが造られています。ここでは、世界の3大貴腐ワインを詳しく見ていきましょう。

・ハンガリー『トカイ』。
トカイ地方は、北の山脈が寒気をさえぎり暖気が南から流れ込むため、霧が発生しやすい地形になっています。その霧がポトリティス・シネレア菌をぶどうに付着、貴腐ぶどうを熟成させます。より繊細で芳醇な香りを作り出します。ハーシュレベルーやフルミントが貴腐ワインの主な品種で、黄色がかった黄緑色が特徴の甘口ワインです。

・ドイツ『トロッケンベーレンアウスーレーゼ』
ドイツ最高等級。こちらはポトリティス・シネレア菌が発生する最適な天候状態の年に造られ、ほとんど水分がなくなった干しぶどうのようなぶどうから醸造されます。濃い金色に輝く甘露な口あたりと芳醇な香りが特徴の貴腐ワインです。

・フランス『ソーテルヌ』
フランスAOCワインの1つ。ガロンヌ川の基礎自治体であるソーテルヌ、ボンム、フォルグ、バルザック、ブレイニャックの5つの村で生産されています。ぶどうの品種はセミオンやソーヴィニオンが主体。蜜のような芳醇の甘味を持ち、ソーテルヌ独特の黄金色の輝きを放ちます。存在感のある天然の極甘口ワインを造っています。

 

いかがでしたか。

デザートワインの中から、貴腐ワインとアイスワインについて詳しく解説してきました。どちらも自然の恵みから造られる貴重な贅沢ワインでしたね。高級である所以が分かっていただけましたでしょうか。なお、値段があまりにも安いものは偽物か類似品だと思われますのでご注意ください。

上品なデザートワインは、そのまま食後などに飲んでも美味しいですし、ブルーチーズなど青カビ系チーズと合わせたり、フルーツやケーキと一緒に飲んだり、アイスクリームにかけたり、いろいろな楽しみ方があります。ぜひ試してくださいね。

お酒があまり飲めないという人でも、デザートワインなら美味しくいただけるかもしれませんね。デザートワイン選びで迷ったら、この記事を参考にしてくださいね。さあデザートワインがあなたを待っていますよ!今日はどのワインで乾杯しましょうか。

 

まとめ

デザートワインの魅力!アイスワインと貴腐ワインの違い
・アイスワインは、凍ったぶどうを絞って造られる最高級ワイン
・貴腐ワインは、貴腐菌が付着したぶどうから造られる奇跡のワイン
・アイスワインの生産国は、ドイツ、オーストリア、カナダのみ
・貴腐ワインの三大産地は、トカイ、モーゼ、ソーテルヌ


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