効率の良い勉強法で成績を上げる3つのステップ


「好きこそ物の上手なれ」という言葉があります。人は好きなものに対しては熱心に努力するので自然に上達が早くなる、という意味ですが、だからといって勉強を好きになるのはなかなか難しいですよね。

勉強はどうしても好きになれないという人も、そのかわりに「レベルアップすること」を好きになるのはどうでしょうか。勉強に限らず、スポーツ、芸術、その他すべての分野で言えることですが、「これさえできれば確実にレベルアップできる」と考えれば、多少つらいことや楽しくないことでも前向きな気持ちで取り組むことができます。

また、はじめはあまり好きでなかったことでも、レベルアップが実感できれば次第に楽しくなってくるものです。そうなれば後は本当に「好きこそ物の上手なれ」で自然に上達も早くなります。

大切なのは、最初にレベルアップするきっかけをつかむことです。そこで今回は、《到達度レベル》という仕分け方法を使って、誰でも確実にレベルアップを実感できる効率の良い勉強法を、3つのステップに分けて詳しくお教えします。

前回の記事からご覧になりたい方は次のリンクからどうぞ。
確実に成績が上がる!効率の良い勉強法の3大原則

 

 

効率の良い勉強法で成績を上げる3つのステップ

 

ステップ① 《到達度レベル》で学習内容をしぼり込む

最小の努力で最大の効果を得るためには、高い学習効果が期待できる内容に絞って勉強をすることがとても重要です。では、高い学習効果が期待できる内容とは一体何なのでしょう?

成績アップには、「できないところをできるようにする」ことの積み重ねが不可欠です。ですから、最も高い学習効果が期待できる内容といえば、やはり「自分のできないところ」になるわけですそこで最初のステップとして、まずは自分のできないところとできるところの仕分けから始めていきましょう。

ここでオススメするのが、《到達度レベル》による仕分け方法です。問題や単元ごとに自分の到達度を4段階で自己評価することで、効果的に学習内容をしぼり込むことができます。

《到達度レベル》

S・・・見た瞬間に解き方や答えがわかる(できて当たり前のレベル)
A・・・時間はかかるが一応できる(大体できるレベル)
B・・・ヒントをみたり、調べればできる(まだ自力ではできないレベル)
C・・・解説をみても全くわからない(自分では解決できないレベル)

※レベル分けはできる限り正直につけてください。甘すぎても厳しすぎても効果は薄くなります。

問題を解いて答え合わせをしたら、すぐに問題ごとに《到達度レベル》を自己評価して問題集の番号の横に記入しておきましょう。間違えた問題だけでなく、できた問題にもすべて自分がどのレベルまでできているかを詳しく評価することがポイントです。そうすることで、正しい順序で効率よく学習が進められて、しかも学習の到達度がひと目でわかるというメリットがあります。

普段の学習からこのレベル分けを行っておくと、定期テスト前に見直すべきポイントがひと目でわかるのでとても効率よくテスト対策ができます。また、問題集をひと通りやる時間がないときには、先に問題をレベル分けすることで効率的にやるべき問題をしぼり込むこともできます。

 

ステップ② 優先順位を考えてできないところをきちんと理解する

仕分けが終わり、学習内容をしぼり込めたら、次は学習する優先順位を考えていくことになります。

では、ここで質問です。最も効率よく成績を上げるには、先ほどの《到達度レベル》SABCのどのレベルの問題から勉強するのがいいと思いますか?

正解は、Aです。意外だと思った人も多いのではないでしょうか。ではその理由を説明しますね。

解答時間が限られているテスト本番では、確実に解けるレベルSまで到達度が仕上がっていないとほとんど役にたちません。そこで、最終的な目標としては、すべての問題をレベルSまで仕上げるということになりますが、レベルCからレベルSまで仕上げるのはかなりの時間と労力が必要です。ですから、まずはレベルA、次にレベルBの問題をレベルSまで仕上げていく方が圧倒的に効率はよいのです。しかも、レベルBだった問題がレベルSに仕上がっているころにはかなり理解度が高まっているはずですので、そこからレベルCの問題に取り組むと以前よりもスムーズにできるようになっている、というわけです。

学習の優先順位が決まったら、できなかったところを教科書や参考書で調べるなどしてきちんと理解していきましょう。自分で解決できないときは、勇気を出して学校や塾の先生に質問してみてください。きっと快く応じてくれるはずです。先生にはちょっと聞きづらい…という人は、身近な家族や友人の力を借りるという方法もあります。

それでも、難しすぎてどうしようもない問題がでてきたら、飛ばしてしまってもかまいません。何より大事なのは、できることを効率よく確実に増やしていくことです。今できないことも、この先勉強を進めていくうちにきっとできるようになります。焦らずに取り組みましょう。

 

ステップ③ 「できて当たり前」のレベルになるまで何度もくり返す

練習ではちゃんとできていた問題なのに、テスト本番で解けなかった…という経験は誰でも1度はあるでしょう。正直に言うと、そんな悔しい思いを私も何度も経験しました。

頑張って覚えたことでも、しばらくすると忘れてしまうものです。1度できたからといって安心せずに、絶対にできるという自信がつくまでくり返し練習するしかありません。先ほども申しましたが、時間制限のあるテストで確実に解けるようにするには、問題を見た瞬間に正解や解き方が思いつくぐらいの完成度(到達度レベルS)までしっかり仕上げることがとても重要なんです。

レベルA・レベルBだった問題をくり返し練習して「できて当たり前」のレベルに仕上がったら、問題集に書き込んだ《到達度レベル》をどんどんSに書き直していきましょう。Sがどんどん増えていくことで、自分の確実なレベルアップを実感することができますので、モチベーションの維持・向上にも非常に効果があります。

また、テスト直前の時期は、理解に時間がかかったところを中心に見直しをすることをおすすめします。新しいことを覚えるよりも、覚え切れていないところや忘れてしまっていることを覚えなおす方が断然効率がいいんですよ。「ここがテストに出たらいやだな」と少しでも感じたら、その問題を何度も何度もくりかえし練習して、万全の体制でテストに臨みましょう。

 

おさらい

いかがでしたか。今回は、効率の良い勉強法を実践するための3つのステップについてお話ししました。《到達度レベル》で仕分けることのメリットとその活用方法についてご理解いただけたのではないでしょうか。

自分のできないところを知り、そこに集中して「できて当たり前」と思えることを増やすこと、そして自分にとっての「当たり前」のレベルを少しずつ上げていくことが成績を上げる最も効率の良い勉強法です。ぜひ今日の勉強から取り入れてみてください。正しい方法で勉強すれば、努力した分だけ必ず結果はついて来ますよ。頑張ってください!

効率の良い勉強法で成績を上げる3つのステップ

《到達度レベル》で学習内容をしぼり込む
・自分の到達度を4段階で自己評価して、学習内容を効率的にしぼり込もう

優先順位を考えてできないところをきちんと理解する
・優先順位は《到達度レベル》ABC の順が最も効率的
・できなかった問題は、教科書や参考書で調べたり、先生に質問したりして理解しよう

「できて当たり前」のレベルになるまで何度もくり返す
・問題を見た瞬間に答えや解き方が思いつくまで仕上げよう
・テスト直前の時期は覚えなおす時間を確保しよう


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