テスト前に練習した問題と同じ問題がテストに出た!という経験は、みなさん何度もあるでしょう。そこで質問です。テスト本番でその問題は正解できましたか?
練習でできた問題はテストでも正解できたけど、練習でできなかった問題はテストでもできなかった、という人が多いのではないでしょうか。練習でできていたのに本番ではできなかったという悔しい思いをした人もいることでしょう。
練習した問題と同じ問題がテスト本番でいつも出るとは限りませんが、実際にテストに出てきて解けなかったら悔しいですよね。こうした思いを何度もしている人は、一度答え合わせの方法を見直してみることをおすすめします。
答え合わせは、正解した問題には○、間違えた問題にはXをつけて正しく直す、という一見するととても単純な作業ですが、できないところを見つけるという成績アップのためにとても重要な役割を持っていて、やり方一つで勉強の効率を劇的にアップさせることができます。
そこで今回は、効率の良い勉強法を実践する上で特に重要な答えあわせに注目して、その重要性と効果的な方法について、詳しくご説明いたします。
答え合わせから始まる効率の良い勉強法
答え合わせの重要性
成績を上げるためにやるべきことをシンプルに考えると、それはやはり「できないところをできるようにする」ことになるでしょう。覚えていない英単語や漢字を覚えるとか、公式を正しく使えるようになるなどの努力の積み重ねで成績は次第に上がっていきます。
さらに、短期間での成績アップを目指すなら、「できるところには時間をかけず、できないところに集中して勉強する」ことを意識した効率の良い勉強法を実践したいところです。
でも、実際にやるのはそんなに簡単ではないですよね。その理由として考えられるのが次の2点です。
①自分のできないところがどこなのかわからない
②できないところをどうやってできるようにすればいいかわからない
実は、答え合わせの方法を工夫すれば、この2つの問題点を一気に解決することができます。しかし、そのためにはみなさんの答え合わせに対する意識を次のように変えていただく必要があるかもしれません。その意識とは、
「答え合わせは勉強の終わりではなく、答え合わせの後から本当の勉強が始まる」ということです。
このことは、答え合わせをしてできるところとできないところを見極めた後で、初めてあなたがやるべき本当の課題が見つかるということ、そして、その課題に集中的に取り組むことがあなたにとって最高に効率の良い勉強法である、ということを意味しています。
《答え合わせから始まる効率の良い勉強法の流れ》
・答え合わせをする
↓
・できるところとできないところを見極めることができる
↓
・できるところには時間をかけず、できないところに集中した勉強ができるあなたが本当にやるべき勉強だけに取り組める=あなたにとって最高に効率の良い勉強法
答え合わせの目的と重要性は理解していただけたでしょうか。効率の良い勉強法の最初の一歩、それが、答え合わせなのです。
これでは成績は上がらない!やってはいけない答え合わせワースト3
答え合わせをしなかったり、いい加減な方法でしたりすると、自分の間違いに気付くことができず、テストでも同じ間違いをしてしまう可能性が高くなります。ここでは、実際に多くの人がやってしまっている、答え合わせの誤った方法を検証していきます。みなさんが普段やっている答え合わせの方法と比べてみてください。
①自分の間違えた答えを消してしまう
自分がどこで間違えたのかを把握しておかないと、同じ間違いをしてしまう可能性は高くなります。しかも、間違えた部分を消してしまうと、再び同じ間違いをしたとしても、間違いを繰り返していることにさえ気付けなくなってしまいます。間違えた原因を分析し、同じ間違いをくり返さないためにも自分の間違いは残しておくようにしましょう。
②問題集に正解を書き込んでしまう
間違えた問題を自分の力で正しくできるようになるまでくり返し練習して、ようやくテスト本番でできる力がつくのです。問題集に正解を書き込んでしまうとやり直しをしようとしても答えが見えてしまうので効果が半減してしまいます。正解を控えるのであれば問題集とは別のところに書くようにしましょう。
③○Xをつけるだけでやり直しをしない
答え合わせは○Xをつけるだけでいいのですが、そこで勉強を終わりにしてしまったら、自分のできないところが明確になっただけで、結局テストで同じ問題が出たのにできなかったという例のパターンになってしまいます。できないところは、成績アップが期待できる伸びしろです。やり直しを頑張ることで効率的に成績アップを目指しましょう。
効果的な答えあわせの方法とは?
では、ここからいよいよ答え合わせの効果的な方法について、順に説明してまいります。正解に○、不正解にXをつけるのが一般的な答え合わせですが、できるところとできないところを正確に見極め、自分だけの最も効率の良い勉強法を完成させるために、S・A・B・Cの4段階の《到達度レベル》を用いて評価するところがこの方法のポイントです。
①正解に○、不正解にXをつける
解答を見て、正解した問題には○、不正解の問題にはXをつけます。この段階では一般的な答え合わせと同じですが、自分の間違えた答えを消したり、問題集に正解を書き込んだりしないようにしてください。
②正解した問題をさらに2段階に分ける
正解した問題の中には、制限時間のあるテスト本番でできるレベルまで仕上がっていない問題がきっとあると思います。テストでも絶対にできる自信のある問題《レベルS》と、まだそこまで自信のない問題《レベルA》に分類しましょう。
③不正解の問題をさらに2段階に分ける
不正解の問題がでてきたら、まずは解答や解説を見て間違えた原因を分析しましょう。そのあとで、解き方が理解できた問題《レベルB》と、解説も見てもわからなかった問題《レベルC》に分類しましょう。
④4段階の評価を問題集に書き込んで、最も効率の良い勉強法が完成
S・A・B・Cの《到達度レベル》を問題集の問題番号の横に書き込んで、答え合わせの作業は終了です。あとは、できるところには時間をかけず、できないところに集中したやり直しの優先順位を決めれば効率の良い勉強法は完成します。テスト本番で確実に解けるレベルSまで仕上げる時間と労力を考えて、レベルが高いAの問題から順にやり直す方が短時間で効率よくレベルアップできるのでおすすめです。
《答え合わせにおける到達度レベル分け》
◆正解した問題
・S・・・テスト本番でも絶対にできる自信がある(できて当たり前のレベル)
・A・・・それほど自信はないが一応できる(大体できるレベル)◆不正解の問題
・B・・・間違えたが解答や解説をみて理解はできた(まだ自力ではできないレベル)
・C・・・解説をみても全くわからない(自分では解決できないレベル)※やり直しは、A→B→Cの順で行った方が短時間で効率よくレベルアップできる
《到達度レベル》については、前回の記事でも詳しく説明しています。ご覧になりたい方は次のリンクからどうぞ。
効率の良い勉強法で成績を上げる3つのステップ
おさらい
いかがでしたか。今回は、答え合わせから始まる効率の良い勉強法として、答え合わせの重要性と効果的な方法についてお話ししました。答え合わせをする目的や活用方法についてご理解いただけたのではないでしょうか。
答え合わせをきちんとすれば、できるところとできないところを見極めることができるので、できるところには時間をかけず、できないところだけに集中した自分だけの効率の良い勉強法が完成します。ぜひ今日の勉強から取り入れてみてください。正しい方法で勉強すれば、努力した分だけ必ず結果はついて来ますよ。頑張ってください!
《答え合わせから始まる効率の良い勉強法》
◆答え合わせの重要性
答え合わせは勉強の終わりではなく、答え合わせの後から本当の勉強が始まる
→答え合わせを正しく行うことで、できるところに時間をかけず、できないところに集中した勉強が可能になる◆やってはいけない答え合わせワースト3
①自分の間違えた答えを消してしまう
→同じ間違いをくり返す可能性が高くなる②問題集に正解を書き込んでしまう
→やり直しができなくなる③○Xをつけるだけでやり直しをしない
→できない問題がいつまでたってもできるようにならない◆効果的な答え合わせの方法
①正解に○、不正解にXをつける
②正解した問題をさらに2段階に分ける
絶対できる・・・レベルS,自信ない・・・レベルA③不正解の問題をさらに2段階に分ける
理解できる・・・レベルB,全くわからない・・・レベルC④4段階の評価を問題集に書き込んで、最も効率の良い勉強法が完成
A→B→Cの順でやり直しを進めていくのが効率的