友人や知人に招かれて結婚式のスピーチをお願いされると、嬉しい反面緊張したらどうしようと不安になる人も多いですよね。実は結婚式のスピーチに悩む理由は、大きく分けて二つあります。
まずは、スピーチが書けないこと。お祝いの席なので失礼があってはいけないと、色々考えるうちに何をかいたらいいかわからない。考えているうちに結婚式の前日になってしまった経験がある人も多いでしょう。
また、人前で話すことが苦手で緊張してうまく話せないかもと悩む人もいます。緊張のあまりお酒を飲みすぎて、スピーチが失敗に終わったと後悔している人もいるでしょう。
終わった後に後悔しないためにも、結婚式のスピーチでは事前の準備が大切です。そこで今回は、結婚式のスピーチで緊張しないための最適な段取り術について、お伝えします。
忌み言葉を使わないようにしよう
結婚式のスピーチでは、使ってはいけない忌み言葉があります。忌み言葉とは、縁起が悪いとされる表現のことです。若い人の間では、忌み言葉を気にする人も少ないですが、親族など年配の方が多い式では、使わない方が無難です。
一般的に忌み言葉と言われるものには、3種類あります。まずは、夫婦の別離を連想させる言葉。直接的な「別れる」「切れる」といった表現のほかに、スピーチでは使いがちな「嫌い」と言った表現も忌み言葉となりますので、注意が必要です。
次に、再婚を思わせる表現や、繰り返しの言葉も避けましょう。ただし、「ますます」や「いよいよ」といった縁起の悪い意味合いの薄い表現に関しては、気にすることはありません。
最後に、不幸や不吉、死を思わせる表現は、お祝いの席ですので使用してはいけません。もし使いそうになった時には、他の表現方法がないかよく考え書き換えるようにしましょう。
スピーチは新郎新婦第一に考えよう
結婚式のスピーチでよく話される内容に、体験談があります。体験談はとても盛り上がりますし、話しやすい内容です。しかし、その内容は本当に新郎新婦が話してほしい内容でしょうか?もしかしたらその話はしてほしくないかもしれません。
新郎新婦が嫌な思いをしないためにも、スピーチの内容を考える時には新郎新婦を第一に考えましょう。体験談を盛り込む場合には、その内容についてネタバレにならない程度に、新郎新婦に確認しましょう。また、長すぎたり短すぎるスピーチも考えものです。
ある程度余裕を持ってスケジュールが組まれているとはいえ、一人のスピーチで予定が狂うこともあり得ます。スピーチの時間はどの立場でするかによって違います。媒酌人は10分、主賓は3~5分、上司や先輩、友人代表の場合は2,3分です。スピーチを考える時には、時間もよく考えてから作りましょう。
練習はしすぎるほど良い
結婚式のスピーチで極度に緊張してしまうことは、よくあることですよね。なぜ緊張してしまうかというと、周りからの評価が気になって「失敗したらどうしよう」と不安になってしまうからです。また過去の失敗がトラウマになって恐怖心があることも。どちらが原因でも、解決法は一つです。
何度も何度も練習をして、自分に自信をつけることが大切なんですよ。自分に自信を持つことができれば、緊張の度合いも低くなってきますし、失敗する確率も下がるでしょう。
結婚式のスピーチを成功に導くためには、鏡に向かって練習すると、姿勢など自分の癖に気が付くことができ、事前に直すべきポイントがわかります。
また、練習をすればするほど、言葉の言い回しなどの表現の違和感に気づきやすくなります。さらに、最適な声のトーンや間などが掴めてきます。これらのことは、声を出して繰り返すことで気が付いてくることなので、練習はしすぎるくらいがちょうどよいでしょう。
当日の流れを確認しておこう
結婚式のスピーチで緊張しないためには、当日の流れを確認しておきましょう。結婚式のスピーチの流れは、一般的に次のように行います。
1.着席したまま軽く一礼
周りの人に目を見まわしつつ一礼を行います。そうすることで自分が今からスピーチをするということを周囲の人に知らしめる意味があります。
2.起立して一礼
その場で一礼してからマイクに向かいましょう。この時、意外と周りの人は自分をみているので、糸でつられたような綺麗な姿勢で堂々と歩きましょう。
3.マイクの前に立って一礼
新郎新婦の親族は起立して待っていますので、スピーチ前に「お座りください」との言葉かけを忘れないようにしましょう。
4.スピーチをする
実際にスピーチをする時には、アイコンタクトが大切です。一点に集中するよりは周りをゲスト全体を見渡す方が良いでしょう。
5.スピーチ終了後に一礼
ゲストと新郎新婦や両家の親族のそれぞれに深く一礼しましょう。
6.着席前に一礼
落ち着いて堂々と歩いて席に戻りましょう。着席前に一礼できると、とてもスマートな印象となりますよ。
その場でできるリラックス法を知っておこう
いざ結婚式が始まったら、自分の番が近づくにつれてどんどん緊張してしまうものです。結婚式のスピーチを緊張せずに成功させるためには、その場でもできるリラックス方法を知っておくと、それだけで気が楽になり安心することができますよね。
ここでは身体と呼吸のリラックス法の二つをご紹介します。
1.身体のリラックス法
5~8秒ほど体にギュッと力を入れ、その後スッと力を抜いて10秒ほど脱力するだけです。単純に力を抜こうとすると逆に力が入って抜けにくいので、一度しっかり力を入れるのがポイントです。
2.呼吸のリラックス法
腹式呼吸を行います。口を尖らせ5~10秒かけてゆっくりと息を吐きます。次に3秒かけて鼻から息を吸い、お腹を膨らませます。そして2秒ほど息を止めたら、またゆっくりと時間をかけて息を吐きます。これを数回繰り返すことで、緊張が和らいでくるでしょう。
やはり結婚式のスピーチはとても緊張するものです。実は緊張するということは、決して悪いことではありません。そもそも緊張は、危険から身を守るための人間の防衛反応の1つです。
緊張すると体にエネルギーが流され、不意な危険に即座に対応できる状態となるので、集中力も高まります。ですから、適度な緊張は集中力を高めてパフォーマンスを向上させることができるんですよ。
結婚式という大きな舞台では、どれだけ事前準備をして練習を重ねていても、誰もが緊張してしまうものです。それならば緊張して不安になるより、「緊張してもいいんだ」という気持ちでスピーチをする方が、新郎新婦の心に響く素敵な結婚式のスピーチとなることでしょう。
まとめ
結婚式のスピーチで緊張しないためには
・ 忌み言葉を使わないようにしよう
・ スピーチは新郎新婦第一に考えよう
・ 練習はしすぎるほど良い
・ 当日の流れを確認しておこう
・ その場でできるリラックス法を知っておこう