ある時は喜び・笑い・幸せ、またある時は悲しみ・嫉妬・恐怖など、私たちの元へは感情の起伏という波がいつ何時も現れ、そして、永遠に感じ続けるものでもあります。
感情の起伏には、私たちを元気にしてくれるポジティブなものと私たちからやる気を奪い取ってしまうネガティブなものが存在していて、ネガティブな感情へは、できれば訪れてほしくないという印象を持ってしまいがちですよね。
しかし、それは私たちから危険を遠ざけてくれることもありますので決して悪いものではなく、上手に付き合って共存することで反対にうまくことを運ぶこともできるのです。
今回は、5つの名言を教訓にし、そこからネガティブな感情の起伏をどのように考えて行動すれば先に進むことができるのかについてお伝えします。
何をしてもやる気が出ない、どうしていいかわからないというような時にお役に立つことができましたら幸いです。
ネガティブな感情の起伏を克服してやる気を出す5つの名言
不安がドアを叩いた。信念が開けるとそこには誰もいなかった。解決できない問題など存在しない
―ノーマン・ヴィンセント・ピール―(アメリカの牧師、講演家)
不安や恐怖といったネガティブな感情の起伏は、何かがきっかけで私たちの元へ訪れることがあり、成功している人であろうと、幸せそうに見える人であろうと誰にでも訪れるものです。
大事なことは、ネガティブな感情の起伏という波を否定してしまって溺れることなくしっかりと乗り、それをエネルギーに変えて一歩ずつ前へ進むことなんですよ。
そのためには、目的をしっかりと持って目標を定め、信念をもってそこへ向かっていく必要があります。
どうしても信念を持てずにやる気が出ないという方は、下の言葉を毎日寝る前に唱えてみましょう。
一回唱えただけではなかなか効果は表れませんが、何日か経って気づいたころにはネガティブな感情の起伏は過ぎ去ってしまっていますので、ぜひ試してみてくださいね。
全ての人や自然に愛される7の言葉
・愛しています
・ツイてる
・嬉しい
・楽しい
・幸せ
・ありがとう
・許します
遅かれ早かれ、自分が勝てると信じている人が勝つ
―リチャード・バック―(ベストセラー作家、講演家)
自分はなかなか結果を出せずにいるのに、同僚や相棒、知人、友人などの周りの人たちが次々に結果を出していると、自分だけ取り残されたような感覚にとらわれ、劣等感や焦り、妬み、憎しみなどのネガティブな感情の起伏が、荒波となって襲いかかってくることがありますよね。
さらに悪いことに、もしも自分より結果を出している人や成功している人の足を引っ張って自分のレベルにまで引き落とそうとしてしまうと、自分の元に来たはずの荒波が相手にまで襲いかかって迷惑をかけてしまうことさえもあります。
そうなると周りの人たちは自分から離れて行ってしまい、今度は悲しみや落胆といった、また違った種類のネガティブな感情の起伏が顔を出してしまいますよ。
こうした負の連鎖を断ち切るために、途中で失敗やピンチなど何が起ころうとも、周りのことは気にせずに、最後には必ず成功するという長期的な視点を持って、信念を途中で絶やすことなく突き進むことを心がけましょう。
ネガティブな感情の起伏が訪れようとも、必ず成功するという強い信念を持ち、失敗することが不可能であるかのように信じて行動し続ければ、きっと幸運の女神は私たちにほほ笑んでくれますよ。
何もせずに水を眺めているだけでは海を渡ることはできない
―ラビンドラナート・タゴール―(インドの詩人、ノーベル文学賞受賞)
雪だるまを坂の上から転がしているところをイメージしてみてください。
最初、雪だるまは小さなタネからゆっくりと動いていきますよね。そのため、動き始めの雪だるまは簡単に止めることができます。
しかし、斜面を転がり続けているうちに雪だるまは大きくなり、やがて猛烈なスピードが出ると誰にも止められなくなってしまうでしょう。
この教訓は私たちの生活の中でも活かすことができて、私たちが一度行動を起こして何かを始めると勢いがつき始め、徐々に自信やスキルがついてきます。
そして、そのまま続けて行けば勢いを誰にも止められなくなって目標を達成することができるのです。
しかし困ったことに、不安や恐怖、焦り、後悔といったネガティブな感情の起伏がどこからともなく現れ、その勢いを止めようとしてしまうんですよね。
もし、それらネガティブな感情の起伏がひょこっと顔を出したとしても、しっかりと向き合って拒否することなく、今自分はネガティブになっているということを認識すれば、少し冷静になって物事を判断することができるようになります。
それでも、もうどうにもならないと壁にぶち当たったのなら、気分転換しましょう。
ネガティブな感情の起伏の中にいるのに、それを無視して何もせずにじっとして時間を過ごしていては何も生まれませんし、始まらないということはお分かりいただけますよね。
たまには公園を散歩してみたり浜辺を歩いてみたり…木の葉のささやく音や虫の音、鳥の鳴き声、波の音は私たちにプラスのエネルギーを与えてくれます。
そうして自然からエネルギーを受け取ることで、穏やかなプラスの感情の起伏が訪れてくれ、自然とやる気があふれ出してきますので、とにかく外へでて軽く体を動かしてみましょう。
ドロドロと溜まった汚いエネルギーを吐き出し、代わりに新鮮なエネルギーを取り込めば、私たちの雪だるまはさらに勢いを増して誰にも止められることなく、ゴールまで突き進むことができます。
「楽」を選ぶから苦しくなっちゃうの。せっかくなら「楽しい」方を選びましょうよ
―斎藤 一人―(銀座まるかんの創業者)
私たちは常に選択をしながら生活をしていて、それを意識的にすることもあれば無意識のうちに行うこともありますし、感情に任せて選択することもあります。
どちらの道に行くべきか選択を迫られたとき、「どちらが正しいか」を考えるのではなく、「どちらが楽しいか」を基準に行動すれば、今までよりも楽しく充実した生活を送ることができるようになりますよ。
なぜかというと、私たち人間は「思考」があって「感情」が働いて「行動」をとる生き物で、「どちらが正しいか」を考えるとそこには感情が入っておらず、結局何のために行動しているのか目的を見失ってしまうことがあるからです。
それからもう一つ気を付けたいことがあって、それは、「楽しい」ではなくて「楽」な方を選んでしまうと苦しくなってしまうということです。
私たち人間の脳は怠けるようにできていて、常に楽をする方を選択しようとしますし、できれば何も記憶したくない、すべて忘れ去りたいと思う生き物のようなもの。
でももし、そのまま「楽」な道を歩んでしまうと、そこからは何も生産されずに自分自身も成長することなく、ただただ苦しみという感情の起伏の中で生き続けることになってしまいますよ。
なので、「楽しい」と感じられる道を選びましょう。そうすることで、たとえ大変なことや苦労しないといけないことでも、楽しいことには変わりないので苦しいと感じることはなく、イキイキと毎日を過ごすことができます。
Aという道へ行くべきか、Bへ行くべきかCへ行くべきか…どちらを選択するべきか迷ったら、楽しいと思える道を進みましょう。
月を狙って撃て!たとえ撃ち損じてもどこかの星に当たる可能性がある
―作者不詳―
そもそもA、B、Cどちらの道が楽しそうかわからないんですけど…っていう時もありますよね。そんな時は、とりあえずAの道へ進んでみましょう。
試しにAの道を歩いてみて、途中で「あれ?やっぱり違うかな。」と感じたのであれば、Bの道を歩いてみればいいですし、Bも違うと思ったらCへ進めばいいのです。
とにかく小さく試してみて、軌道修正をしたり別の選択をしたりして一歩だけでもいいので前へ進んでいけば、確実にゴールに近づきますよ。
一方で、結果的に得られたものが、最初に自分が目標としていたものよりも違っていることがあります。もしそこで「ダメだった…」なんてことを考えてしまうと、後悔や落胆といったネガティブな感情の起伏が津波となって押し寄せてきますのでそうは考えずに、「いい経験したな。ラッキー。」と考えてみてはいかがでしょうか。
もしかするとそちらの結果の方が優れている場合もありますし、新たな発見があってますますいいアイディアが出てくるかもしれませんよね。
「できなかった=失敗」と考えるのではなく、その地点からゴールを定めてまた歩き始めれば、自分の可能性をさらに広げることができ、思いもよらなかった大きな成功を手に入れることさえありますので、自分を信じて進んでいきましょう。
■編集後記
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
感情の起伏は海の波と同じで、ポジティブな波であろうとネガティブな波であろうと、やってきては過ぎ去るということを繰り返しますし、私たちが生きている限りは永遠に続きますので、それらの波と共存していく必要があるんですよね。
自分は落ち込むことがあるのに、他人を見ると全然そんなことないように思うことってあるじゃないですか。でも、人間である以上、調子が良いとき悪いときは、誰でも必ずあるんです。
大事なことは、ネガティブになってもそこにズームインしないこと。ネガティブな波から抜け出せなくなってしまいますからね。
私の場合、それぞれの感情の起伏に名前をつけてつぶやくようにしています。「感情に名前をつけるってどういうこと?」って思った方は、こちらをご覧ください↓
感情に名前をつけてつぶやくことで、「あっ、今自分はこういう気分なんだ。」って認識できて少し冷静になれるんですよね。
例えば、私にネガティブな感情の起伏が訪れた時は、「邪気が来たか…」ってつぶやくようにしています。これはガンダムのアムロ・レイのセリフなんですが、こんな感じでつぶやくことで、今の自分を客観視できてスッと心が軽くなるんです。
それで、ネガティブになっていることを認識した後は、あまり無理に動こうとしません。経験上、ポジティブにならなきゃって力んでしまうと、逆にいつまでたってもネガティブなまま過ごすことが多いんですよ。
ネガティブなときは、本を読んだり、音楽を聴いたり、ふらっと散歩に出かけたり、家の中を掃除したりして過ごしていますし、今回お伝えしたような名言をパラパラ見たりもしています。そうすると、次第に元気さを取り戻してくる。
「名言なんかに頼るヤツは弱い奴だ!」なんていうことを言う人も中にはいますが、私はそんなことはないと思っています。今の自分を変えたくて、前に進もうとしている証拠ですね。
あなたも平常心の時に、もし自分がネガティブになったらどんなことをして過ごすか、決めておくといいですよ。ネガティブな感情の起伏が訪れた時、それを実行してやり過ごし、再びエネルギッシュな自分を取り戻すために。
おさらい
ネガティブな感情の起伏を克服してやる気を出す5つの名言
・不安がドアを叩いた。信念が開けるとそこには誰もいなかった。解決できない問題など存在しない
・遅かれ早かれ、自分が勝てると信じている人が勝つ
・何もせずに水を眺めているだけでは海を渡ることはできない
・「楽」を選ぶから苦しくなっちゃうの。せっかくなら「楽しい」方を選びましょうよ
・月を狙って撃て!たとえ撃ち損じてもどこかの星に当たる可能性がある
◆参考文献
・「あなたの潜在能力を引き出す20の原則と54の名言」 2010.3 ジャック・キャンフィールド、ケント・ヒーリー (株)ディスカヴァー・トゥエンティワン
・「変な人が書いた驚くほどツイてる話」 2012.4 斎藤一人 (株)三笠書房