仕事を辞める前に必ず知っておきたい社会の手続きとは


仕事を辞めるときの手続きは色々あって訳がわからない!仕事を辞めたことがない方にとっては未知の世界ですよね。自分自身の身辺整理はもちろん、お世話になった方への挨拶もしなければいけないし、心の整理にも時間がかかる!仕事の引継ぎだってしなきゃいけません。

仕事を辞めることが決まってから退職日まではいくら時間があっても足りないというくらいどたばた忙しい日々を過ごすことになります。こんなときは、やらなきゃいけないリストの一つや二つは失念してしまうもの、うっかり屋さんなら三つ四つ忘れてしまうかもしれません。

ところが、仕事を辞める前に行う手続きの中には、「必ず仕事を辞める前に行われなければいけないもの」「うっかり忘れると後になって損をしたり後悔するもの」があります。

仕事を辞める前は、心の整理や挨拶回りも大切ですが、このような手続きを優先して行ってください。ということで、今回は仕事を辞める前に必ず知っておきたい社会の手続きをお伝えします。

 

仕事を辞める前に
必ず知っておきたい社会の手続きとは

 

会社に退職の意思を伝えること

仕事を辞めることを決めたとき、まずやるべきことは会社に退職の意思を伝えることです。つまり、上司に「会社を辞めます」と言うことですね。

退職の意思を伝えるというと、退職願や退職届を提出することというイメージがありますが、退職願を提出する前に上司に退職の意思を伝えた方がよいです。上司だって突然退職願を持ってこられたらびっくりしてしまいます。

退職の意思を伝えるのは最低でも退職(希望)日の2週間前、通常は1ヶ月前には上司に伝えておきます。会社によっては社内の規定で退職の意思を伝えるタイミングが決まっていることもあるので、仕事を辞めるときには社内規定をまずは確認しておきましょう。

 

離職票の記載内容を確認すること

会社を辞めた後は失業保険を受給することができます。失業保険を受給するために必要なのが離職票、離職票は退職後に会社から送られてきますが、会社を辞める前にも一度記載内容を確認しておきましょう。

というのも、失業保険の受給金額は離職票の記載内容によって決まるからです。退職前にチェックするべき項目は賃金と退職理由ですが、特に退職理由は大切です。

リストラや倒産など、会社都合退職なのに自己都合退職と記載されてしまうと、失業保険の受給金額が少なくなってしまいます。仕事を辞める前には必ず離職票の退職理由を確認!事実と異なる内容が記載されていたときには、すぐに訂正を求めましょう。

 

退職所得の受給に関する申告書を提出すること

退職時に受け取る退職金は退職所得控除を受けることができます。退職金の支払い時に退職所得控除を受けるために必要なのが退職所得の受給に関する申告書の提出です。

退職金の支払い時までに会社に提出してください。この申告書を提出しない場合、通常の税率で所得税を源泉徴収されてしまいます。もし、申告書を提出しなかったときには、確定申告で退職所得控除を受けることができます。

退職所得の受給に関する申告書を提出した場合は、退職金に関する確定申告は不要ですが、他に赤字の所得があったときには確定申告をして所得税を取り戻せることもあります。

 

クレジットカードを作っておくこと

仕事を辞め、会社の名刺を使えなくなったときから、新しい就職先が決まるまではクレジットカードは作れないものと覚悟しておきましょう。キャッシングや住宅ローンなどの各種ローンも利用できません。

もし、クレジットカードをまだ一枚も持っていない方、仕事を辞める前に一枚作っておいてください。キャッシングや住宅ローンを利用したい方も、仕事を辞める前にローンを組んでおくこと!ただし、返済計画はきちんと立ててくださいね。

 

健康保険の加入先を決めておくこと

仕事を辞めると、会社の健康保険からも脱退します。ただ、退職から2年間は任意継続で加入し続けることができるので、仕事を辞めた後、国民健康保険に加入したり家族の扶養に入らない方は、任意継続がよいでしょう。

健康保険の任意継続は、退職後20日以内に申請手続きを行わなければいけません。仕事を辞めた後すぐに申請手続きを行えるように、仕事を辞める前から退職後の健康保険の加入先は決めておきましょう。

国民健康保険に加入する場合には、健康保険被保険者証資格喪失確認通知書が必要です。これは退職するときに会社から渡されるので、忘れずに受け取ってください。

 

いかがでしたか。以上が、仕事辞める前に必ず知っておきたい社会の手続きでした。仕事を辞めると決めたら、まずは会社に退職の意思を伝えてください。

その後は、失業保険(雇用保険)、健康保険、退職金、年金などそれぞれに必要な手続きを行いましょう。退職の準備をするときに、やらなければいけない手続きをリストアップしておくと、うっかり忘れを防ぐことができますよ。

特に、離職票と退職所得の受給に関する申告書は仕事を辞める前に確認しておくこと!うっかり忘れてしまうと、失業保険の金額が少なくなったり受給開始が遅れてしまう、退職金の手取りが少なくなる(確定申告で還付されますが)などの不都合が生じます。あとは、必要であればクレジットカードを作っておくとよいですね。

退職した後で会社のありがたみを感じるのはお金を借りるときです。会社の信頼を利用できるうちに、クレジットカードやローンの手続きは済ませておきましょう。

まとめ

仕事を辞める前に必ず知っておきたい社会の手続きとは

・ 会社に退職の意思を伝えること
・ 離職票の記載内容を確認すること
・ 退職所得の受給に関する申告書を提出すること
・ クレジットカードを作っておくこと
・ 健康保険の加入先を決めておくこと


連記事
退職仕事
この記事を書いた人

来月向上委員会では、知りたい人と伝えたい人の架け橋となり、私たちの生活の中にある小さな悩みや大きな疑問にお答えし、皆が抱える問題を解決する方法や、今日より明日をもっと明るくする為のあれこれをお届けします。

編集部をフォローする
来月向上委員会