思考回路が固定化してしまうと、いつも同じようなアイデアしか生み出せなくなってしまいますよね。仕事で「皆が驚く斬新なアイデアを!」と意気込んでみても、結局は既視感のあるアイデア、あるいは他の人がやっているのと似たようなアイデアしか出せなくてがっかりしてしまうということも多いです。
また、「この危機を脱するには発想の転換が必要」という場面においても、発想の転換どころか、視野が極端に狭くなってしまい一つのアイデアに固執してしまうということもあるでしょう。
特に年齢を重ねると思考回路の固定化はひどくなってきます。思考が凝り固まってしまう前に、思考回路を鍛えて新しいアイデアを生み出す力を養いましょう。ここでは、思考回路をコツコツ鍛えて新しいアイデアを生み出す方法をお伝えします。
思考回路をコツコツ鍛えて、
新しいアイデアを生み出す方法
思考の過程を紙に書くこと
思考回路を鍛えたいとき、まずは自分の思考回路を知ることから始めましょう。仕事の企画や悩みの解決方法を考え始めるとき、手元に紙と鉛筆を用意してください。
そして、思考のスタート地点から思考過程を書いていきます。たとえば、スタート地点に問題点を書いたら、次に考えついた解決方法を全て書き出します。
このとき、最終的に選択する解決方法だけでなく、思いついたことを思いついた順番に書き留めてください。また、その解決方法を選ばない理由まで書いておくと〇です。
後で見返したときに、自分の好みや選択の癖を知ることができ、次回「これまでの自分にはない新しいアイデアを出したい」というときの思考の手助けになりますよ。思考過程を紙に書きつけ終わったら今度は自己分析!自分の思考の癖を見つけましょう。
却下した選択肢に注目!却下しない方法を考えてみること
思考の過程を紙に書き終わったら、自分が却下した選択肢に注目してみてください。新しいアイデアとはつまり、これまでの自分が選択してこなかったアイデアのことですよね。
新しいアイデアを生み出すためには、これまで自分が考えついていながら何らかの理由で却下してきた、あるいは好みに合わないために却下してきたアイデアを選ばなければいけません。
そのためには、自分が選択するのを妨げていた、自分とそのアイデアの間の障害物を取り除く必要があります。思考過程を書いた紙を見返し、どうやったらこの却下したアイデアを選択・実現することができるのかを考えてみましょう。
予算の問題なのか、時間や手間の問題なのか、自分にそれを実現するだけの能力がないから選択しなかったのか。そうだとしたら、自分がそのアイデアを選択するためにはどのような問題を解決すればよいのか、一つずつ考えていってみてください。
ここで、こうして考えたことは、次に新しいアイデアを生み出さなければいけないときにきっと役に立ちます。多少の問題があっても、その問題を解決して実現する方向で新しいアイデアを選択することができるからです。
もう一度、他の選択肢がないか再考してみること
すでに結論が出た問題であっても、他の選択肢がなかったか、思考過程のメモを見ながらもう一度再考してみてください。新しいアイデアとは、あなたがまず最初に思いつくアイデアの外にあります。
新しいアイデアを生み出すためには、考えて考えて考え抜くことが大切!そのための練習として、今ここで他のアイデア・選択肢をひねり出してみましょう。
このとき、常識や可能・不可能にとらわれずに自由な発想で新しいアイデアを考えてください。あなたが持っている常識や可能・不可能の判断が、あなたの選択の幅を狭めているからです。
常識にとらわれない自由なアイデア、逆転の発想をどんどん書き出してみましょう。空想の世界のアイデアでもよいですよ。
違う視点に立って考えてみること
思考回路を鍛えるとき、これまでとは違う視点に立って考えてみることも大切です。同じ問題でも、見る人が変われば全く違う景色が見えてくるものです。
たとえば、新しい商品のアイデアを出す時、これまで経営者の視点で考えていたのなら、一度従業員の立場になってみる、あるいは取引先、お客様、客でも女性か男性かでまた、新しい商品に求めるものが違うはずですよね。
自分以外の色々な立場・視点に立って考えてみることで、これまで気付かなかった問題点や着眼点に気付くことができます。
「新しい商品にはこんな機能もつけた方がいいのでは」という新しいアイデアもどんどん生まれるでしょう。新しいアイデアを生み出したいときには、これまでとは違う場所に立ち、考えてみてください。
同僚やクラスメイトにツッコミを入れてもらうこと
思考回路を鍛えるといっても、あなたの頭にはすでにあなた独自の思考回路が出来上がっています。すでに完成している思考回路を自分一人の力で改革することは不可能なので、同僚やクラスメイトの協力を得ましょう。
あなたは自分の思考の過程や新しいアイデアについて同僚やクラスメイトに説明し、相手から指摘・ツッコミを入れてもらうのです。
たとえば、「こういう考え方もあるんじゃない?」「ここからここにかけて飛躍しているけど、この間はどのように考えたの?」「そのアイデアにはこんな問題があると思う」、相手からのこのような指摘の中にはあなたの頭が見逃していたものもあるでしょう。
指摘されることで、あなたは自分自身の思考の癖や穴を知ることができ、また、新しいアイデアを補完したり、さらに新しいアイデアを生み出すことができます。相手から指摘されたことにこたえる努力をすることで、思考回路も鍛えることができますよ。
いかがでしたか。以上が思考回路をコツコツ鍛えて新しいアイデアを生み出す方法でした。思考回路を鍛える前に、まずは自分の思考の癖を知っておきましょう。
思考の過程を紙に書き出すことで、自分の思考の過程が明らかになり、癖も見つけやすくなりますよ。思考の癖や自分なりのアイデアを出した後には、思考回路のメモを見て、自分がこれまで考えなかった方面に思考を伸ばしてみてください。
そこで新しいアイデアに出会うことができるかもしれません。他人に指摘してもらうことで、思考回路を鍛えることもできます。
同じ問題でも考える人が違えば、出てくるアイデアもまた違います。相手はきっとあなたが思いもしなかった問題点やアイデアを見つけてくれるでしょう。新しいアイデアを生み出すきっかけになるはずです。
まとめ
思考回路を鍛えて新しいアイデアを生み出すためには
・ 思考の過程を紙に書くこと
・ 却下した選択肢に注目!却下しない方法を考えてみること
・ もう一度、他の選択肢がないか再考してみること
・ 違う視点に立って考えてみること
・ 同僚やクラスメイトにツッコミを入れてもらうこと