日本人が毎日の食事で食べているお米。近年、健康食ブームで日本の伝統食がクローズアップされている中で、健康食品店や自然食レストランでよく有機無農薬玄米といった言葉を目にする機会が多くなって来ています。この玄米は、普段より口にしている白米に比べ、目に見えるくらい大きな栄養価の違いがあります。
というのは、白米を普段より口にしている人は、栄養のバランスをとるために、多くの副食品を摂ることが必要ですが、玄米の場合、それ自体に多くの栄養が備わっているため、栄養バランスに優れている健康食品と言えるでしょう。その栄養豊富な玄米は、健康にいいことがいっぱいあるから毎日の食事に取り入れて、健康維持やダイエットに役立てたいと思っている人は多いはず。
でも、硬くてパサパサしてて口当たりが悪いし美味しくないからなかなか毎日の食事に取り入れることが難しいと思っている人は多いと思います。玄米は炊き方次第で、硬さ、口当たりや美味しさが変わります。ぜひとも玄米の美味しい炊き方を取り入れて、栄養バランスに優れて、健康にとてもいい玄米を美味しく食べてみましょう。さらに発芽玄米にすることでより栄養価も高まります。これから、その玄米を毎日の食卓で利用していただくために、最高に美味しい炊き方をお伝えします。
栄養豊かな玄米が驚くほどおいしくなる炊き方
①無農薬玄米を選びましょう
現在の一般的な農法では、農薬や化学肥料を使用することを生産者に指導をしています。防虫や病気予防のための農薬散布、除草剤や化学肥料の散布を行うことで、安定した収穫、安定した品質のお米の提供、除草など手間を減らすことで人手が少なくても効率的に稲作を行うことが出来ます。
しかし、収穫したお米に残った農薬が人体に有害であることが広く知れ渡り、現在では農薬を使用しない無農薬栽培が支持されるようになって来ています。特に玄米はモミをとっただけの状態なので、農薬などの影響を受けやすいため無農薬玄米を選ぶようにしましょう。
②多めに炊きましょう
玄米は少量よりも多く炊いたほうが美味しくできますし、失敗しにくいのです。炊いたら冷凍できるので、多めに炊いて保存しておくと、作る回数も手間も減りますね。圧力鍋も炊飯器も最初は取扱説明書通り(玄米を炊く場合で記されてる量)で作ってみましょう。わからない場合は鍋の8割くらいで試してください。
③あずきを入れましょう
美味しく炊けるコツの一つとして、小豆を入れて玄米と一緒に炊くことが挙げられます。小豆を入れることで、玄米を柔らかくし、ほんのりとした甘さが増すのです。小豆を入れる際の玄米と小豆の割合は、玄米 10:小豆 0.5を目安として入れてみましょう。小豆を入れた場合と入れない場合の玄米の炊きあがりが驚くほど違っているので、一度試してみましょう。
④やさしく洗いましょう
白米と違い、糠を落とすのではなく、汚れを落とすために洗います。そのため、やさしく回すようにして洗いましょう。玄米を入れた桶に水をためながら泡だて器 で回すように洗うと良いです。その時は水を玄米が流れ出ないように少しずつ入れながら洗うと、表面に浮いたゴミが流れ落ちるので綺麗に洗えます。洗い終えたらざるに上げて振り、よく水を切りましょう。
⑤塩を加えましょう
水加減は機器によって異なるため、まずは取扱説明書通りに入れてみて、わからない方は炊飯器て玄米を炊く場合、玄米の量に対して水の量を1.3~1.6倍、圧力鍋は等量~1.3倍程度にして、出来上がりを見てお好みで加減していくといいです。その際、塩を加えてみましょう。実は美味しさの秘訣なのです。
玄米が炊きあがった時に特有の匂いを感じることがよくありますが、これは玄米から出てくるアクによるものです。このアクを和らげ、美味しく柔らかく炊き上げるためにごく少量の自然塩を入れると良いでしょう。塩の分量は玄米 1升に対し小さじ 1で、塩を加えたらよく混ぜて溶かしましょう。
⑥よく吸水させましょう
玄米を洗ったら、よく吸水させます。玄米をよく吸水させることで、でんぷんをより糊状化にさせることができ、粘りと甘みのある美味しい玄米に炊きあがるのです。水の量は最低4時間から12時間、発芽させるなら夏は12時間 冬は24時間吸水させるといいでしょう。発芽することでモチモチ感と栄養価が高まります。
⑦圧力鍋で炊きましょう
玄米を美味しく炊くのなら、圧力鍋がおすすめです。炊飯器でも玄米コースがあれば炊けますが、美味しく食べたいなら圧力鍋でやってみましょう。圧力鍋で炊くと蒸気と熱がまんべんなく鍋の中を行き渡り、粒の立ったモッチリと柔らかく噛みごたえのある玄米が炊きあがるのです。
まず、強火と中火の中間くらいで圧力がかかるまで加熱します(火力が強すぎると焦げます)。圧力がかかってきたら弱火にして20分、火を止めたら蒸らすために圧力ピンが下りるまで、もしくは最低15分は置いておきましょう。その後、蓋を開けて玄米をしゃもじで返します。
⑧密閉容器で保存しましょう
その日に食べる分は炊飯器に移して保温しておくといいでしょう。残りは一食分ずつ小分けにして、ラップし密閉容器やジッパーに入れて冷凍します。ジッパーや密閉容器に保存することで、冷凍庫内にある他の食品の臭いが玄米に移らないですし、空気を遮断することで酸化せずに済むので美味しさを保つことが出来るのです。
いかがでしたか?塩と小豆を入れるのが美味しさの秘訣です。火加減は圧力鍋によって出来上がりに違いがでるので、加減するといいでしょう。出来上がった時にカニ穴(少し大きめのポツポツした穴)が表面に出ていれば成功です。足りない栄養を手軽にとりたい方、便秘や美肌にも玄米はおすすめです。食物繊維、ミネラル、ビタミンなどたくさんの栄養が詰まっています。一度に多く炊いておけば手間も省けますのでぜひチャレンジしてみてください。
<まとめ>
栄養豊かな玄米をおいしく食べるには…
①まず玄米は無農薬玄米にしましょう
②多めに炊きましょう
③あずきを入れましょう
④やさしく洗ましょう
⑤塩を加えましょう
⑥よく吸水させましょう
⑦圧力鍋で炊きましょう
⑧密閉容器で保存して保存後も美味しく食べましょう