あっという間に12月となり、2016年もあとわずかとなりました。皆さんいかがお過ごしですか?気温が大幅に下がり、空気も乾燥することで風邪や胃腸炎などの感染症も増えてきます。
体調管理はもちろん、お肌のケア対策は万全でしょうか。冬は乾燥肌になりやすい季節なのですが、その理由はただ空気が乾燥しているからということだけではありません。
寒いと感じて体温が下がり始めると、私たちの体は血管を収縮させて体温が奪われていくのを防ごうとする反応が起きます。この反応が起きることで肌表面や手足などの末端に血液が行き渡らなくなり、血流がどんどん悪くなっていきます。
血の流れが滞ると体のすみずみまで栄養が行き届かなくなり、健康な肌をつくる機能や肌バリアの機能が低下し、うるおいのもととなる皮脂と汗の分泌も減少していきます。
乾燥したまま放っておくと様々な肌トラブルを引き起こすだけでなく、肌のバリア機能が低下して些細な刺激に敏感になることも。
受けてしまったダメージは早めにケアをして、悪い影響を最小限にとどめることが大切です。そんな今こそアロマ精油の出番ですよ!
今回はおすすめのアロマ精油にプラスして、お風呂でできる簡単スキンケア方法とマッサージオイルの作り方もご紹介します。精油ごとの持つキーワードもチェックしていただき、ピンと来たものが今のあなたにぴったりの精油です。
JMAA 日本メディカルアロマ協会認定アロマコーディネーターのKANAが、季節ごとにおすすめの精油を数回にわたってお伝えしていきます♪
季節別アロマオイル♡冬の味方はこの7本~メンタル編~
カサカサ辛い!乾燥肌に
別名、白檀として有名《サンダルウッド》
【精油名】
サンダルウッド、白檀(学名:Santalum album.)
【歴史】
アジアの文化と深い関わりがあります。サンダルウッドの木材は家具や建材に使用され、香りは仏教やヒンドゥー教の寺院で焚かれていました。死者を来世へ運ぶとも言われており宗教の儀式などにも多く使われています。
【肌への作用】
皮脂の分泌を調整する作用、エモリエント作用(皮膚を柔らかく潤してくれる作用)
【キーワード】
静寂、崇高
ウッディーでスパイシーな土のような香り《キャロットシード》
【精油名】
キャロットシード(学名:Daucus carota.)
【歴史】
野菜のニンジンとは同じセリ科の植物ですが、全く違ったものとなります。アフガニスタン付近が原産地といわれ、そこから西洋・東洋と広がっていくうちに改良が重ねられ、様々な種類が存在するようになりました。
【肌への作用】
皮膚細胞活性作用
【キーワード】
抑圧からの開放
シトラスが混ざった、さわやかなローズのような香り《パルマローザ》
【精油名】
パルマローザ(学名:Cymbopogon martinii.)
【歴史】
パルマローザの精油は18世紀頃から誕生したといわれています。マダガスカル産が最も高品質と言われ、インドやトルコなどでも栽培されています
【肌への作用】
皮膚細胞活性作用
【キーワード】
順応性、安心感
乾燥からくるシワやたるみに
フローラルの中にほのかに苦みを感じる香り《ネロリ》
【精油名】
ネロリ(学名:Citrus aurantium.)
【歴史】
ネロリはビターオレンジの木に咲く花から抽出されます。イタリアのアンナ・マリア妃がネロリの香りを愛用したことで、ヨーロッパでは純潔の象徴として愛されています。
【肌への作用】
新陳代謝促進作用
【キーワード】
落ち着き、安心、回復
ウッディーとスパイシーが混ざった香り《フランキンセンス》
【精油名】
フランキンセンス(学名:Boswellia carterii.)
【歴史】
古代エジプトほかさまざまな文明で、宗教儀式に使われてきました。フランキンセンスの語源は、中世フランス語の「純粋」と、ラテン語の「燻す」という言葉が合わさったものです。
【肌への作用】
収れん作用(組織の収縮を引き起こす作用)、皮膚細胞活性作用
【キーワード】
静けさ、瞑想
フレッシュなバラの香り《ローズオットー》
【精油名】
ローズオットー(学名:Rosa damascena.)
【歴史】
バラは古くから沢山の人に愛され、愛の象徴とされてきました。ギリシャでは愛と美の神に捧げられたとされ、「花の女王」とも言われています。
【肌への作用】
皮脂の分泌を調整する作用、エモリエント作用(皮膚を柔らかく潤してくれる作用)
【キーワード】
自己受容、愛、癒し
トラブルを吹き飛ばす!カサカサ肌対策~アロママッサージ~
カサカサ肌の大敵は、なんといっても乾燥!湿気だらけのお風呂場は、実はオイルマッサージにぴったりなんです。べたべたしてしまってもそのまま流せるので、床が汚れる心配もないのでおすすめ。
オイルの作り方
【材料】
植物性のベースオイル…10ml
※乾燥肌にはホホバ油・ツバキ油
※乾燥が激しい場合はスウィートアーモンド油・アボガド油・カカオ油
お好みの精油…2~3滴【ブレンド】
小さな器にオイルを10ml入れ、そこに精油を垂らすだけ!
簡単にできて保湿効果抜群です。
オイルの使い方
【フェイスケア】
入浴中は蒸気で毛穴が開いている状態なので、保湿ケアに最適なんです。やり方は簡単、乾燥が気になるところに少量塗り込むだけでOK。さらに乾燥が気になる場合は蒸しタオルを顔にかけて深呼吸をしてみてください。ほのかな精油の香りに癒されること間違いなしです。
天然のスチーム効果も相まって、お風呂上りにはふっくらしっとりとしたお肌によみがえります。
直接肌につけるので、必ず少量ずつ試してくださいね。
【ボディケア】
入浴後のリラックスした気分でゆったりと呼吸をしながら行います。手のひらにオイルを垂らし、手と手を合わせてオイルを温めます。オイルを温めることで、オイルの成分がお肌に浸透しやすくなります。
オイルを十分に温めたら、足先から心臓に向けて下から上へ老廃物を流していきます。
強い力や摩擦は肌への刺激となるので力を入れずに行うことが大切。滑りが悪くなっってきたらオイルを追加しましょう。
【ヘアケア】
基本はお風呂上がりに使います。洗った髪を軽くタオルドライをした状態にしたら、傷みや乾燥が気になる毛先などに少量つけて馴染ませます。オイルは伸びがいいので少量でOK、ドライヤーで乾かすと驚くほどしっとりします。
長時間冷たい外気にさらされていた日や風が冷たかった日など、あまりにもひどいダメージを受けたときはインバストリートメントが◎。
髪の毛を洗う前の乾いた髪にオイルをつけ、温めたタオルとシャワーキャップを重ねて20分ほど放置したあとしっかりと流します。
インバストリートメントは湯船につかりながらできるので、面倒くさがりさんにもおすすめ。
まとめ
乾燥肌はシワやくすみの原因となるだけでなく、肌バリア機能が低下することで些細な刺激に弱くなってしまいます。
一度肌機能が低下するとそこからリセットするのはとても難しく、バリア機能が低下する→些細な刺激で荒れる→掻いて肌荒れになる→荒れたところが乾燥してまた痒くなる→掻くことで肌がボロボロになるといった悪循環を繰り返すことも。
手遅れになる前に精油のパワーを借りて肌本来の乾燥に負けない強さをとり戻しましょう!
精油は医療行為ではないので、何かおかしいなと感じたらきちんと病院に行くこともお忘れなく。