誰でも他人に褒められたいし、認められたいと思う事はありますよね。自分を認めて欲しいという自己顕示欲は、程度の差はあっても多くの人々が持っている欲求です。ただ、この自己顕示欲が強すぎると、本人にそんなつもりが無くても相手に不快感を与えている場合が少なくないのです。
それは、人間関係の悪化にも繋がってしまいます。自己顕示欲が強い性格を自覚して改善したいと望む方は、すでにそうした悪い影響が出ていることを感じているのではないでしょうか。
しかし、自己顕示欲も完全に抑え込んでしまうのではなくある程度改善すれば、モチベーションや積極性に繋がることも少なくありません。そこで今回は、自己顕示欲が強い性格を改善し、相手に好印象を与える秘訣をお伝えします。
小さなことでも良いので、自分で自分を認めてあげましょう
自己顕示欲、つまり「人から認められたい」「ほめて欲しい」という気持ちが強い人は、自分で自分のことを認めていなかったりすることが多いです。自分に自信があると断言するのは確かに難しいですよね。
ただ、まずは自分で自分のことを認めることができなければ、周囲に求めてもおそらく満たされることはありません。一時的には満足できても、すぐにまた欲求が生まれてきて終わりが見えなくなるからです。
ですからまずは、どんな些細なことでも良いので、自分で自分をほめてあげましょう。「日記三日間」「無遅刻1週間」など、どんな事でも構いません。こうしたことを積み重ねていって、まずは自分の自己顕示欲を上手にコントロールできるようにしましょう。
自慢話は誰も聞きたいと思っていないことを自覚しましょう
さて、自己顕示欲が強い人の良くない特徴の一つは、自慢ばかりすることです。しかも、「すごい人が知り合い」という人脈や、高価な貰い物などを自慢したがります。自分で何かを成し遂げたのであれば、自慢したくなるのもまだ理解できますよね。
人とのご縁も確かに貴重ではありますが、自己顕示欲の強い人は何か特別な経緯があってできた人脈ではなく、たった一回会えたことや、SNSなどでお互いにフォローしているというだけでも、自慢の種にしてしまう傾向にあります。
そして、プレゼントについては値段が高いほど得意げになってしまうのです。しかし、そんな話は誰も興味がないということを自覚してください。自慢などせず、高級品を日常でさり気なく使ったり、本当に必要になった時に貴重な人脈を活かしたりする方が、周囲の人からも一目置かれるようになりますよ。
自分のことばかり話さず、聞き上手を心掛けましょう
先ほど、自己顕示欲の強い人の悪い特徴として自慢話をするということをお伝えしましたが、自慢話でなくても自分のことばかり話してしまうのは、やはり良くない自己顕示欲の現れです。同じ人の話ばかり聞かされるのは面白くないですよね。
しかも、自己顕示欲の強い人は、別の人が話している話題でも「自分なら…」「私もそうだった、それで…」と、最終的には自分の話にもっていってしまうのです。これでは、表面的には人と会話をしていても、コミュニケーションが取れているとは言えません。
自分の話をしていても一区切りつけて相手の言葉を促す、相手が話をしている時はしっかりと聞く、という風に自分の話は抑え気味にして、相手の話をちゃんと聞くように心がけてください。
相手の話を熱心に聞いていることが伝われば、自分が多少おしゃべりになった時でも、相手に聞いてもらえるようになるでしょう。
忙しい時こそ、それを表に出さないようにしましょう
睡眠時間が短いことを強調する、予定を聞いても忙しさを理由に即答しない、という風に多忙であることをアピールするのも、自己顕示欲の強い人の傾向の一つです。寝る間も惜しむことが、一生懸命取り組んでいるという印象になるのでしょうね。
忙しさを強調することで、暗に「私はこんなに色んなことを頑張っています!」と主張しているのです。しかし、周囲の人々はそんな風に感じるでしょうか。おそらくはミスや事故が心配、ゆとりがない、声を掛けづらい…など、好ましくない印象の方が先に浮かんでしまうでしょう。
また、忙しいのは一人だけじゃないと反発を招きかねません。実際に多忙であっても、それを殊更に主張することは、結局はこれまでお伝えしたような自慢や自分語りに繋がるのです。
忙しさや大変さは人それぞれ少なからずあるということを認識して、自分が大変な時こそ周囲を気遣い、落ち着いた態度で物事に臨みましょう。ただ、体調の急変は我慢しないでくださいね。
SNSは適度な距離感で利用するようにしましょう
インターネットが普及した現代では、自己顕示欲が顕著にあらわれるのがSNSです。特に投稿された発言や写真などを賞賛する、「いいね」は自己顕示欲の強い人にとっては、自分の欲求を満たす絶好の機能ですね。
けれど、その「いいね」をたくさん貰うために、どんどん自分を偽って泥沼にはまってしまうことも少なくないのです。例えば、話題を集めるために大人気のブランド品を借金してまで購入し、写真を投稿してすぐに売るということを繰り返している人もいます。
依存症になってしまう恐れも少なくないのです。また、顔がわからないからと安易に自慢を繰り返せば、同じように過激な反発が起こって炎上騒動に発展してしまう危険性も。SNSを利用することは、面と向かっていなくても人とコミュニケーションを取ることと同じです。
反発を受けないよう謙虚さを忘れずに上手く利用することで、印象も良いまま自己顕示欲を適度に満たすこともできますよ。
以上、自己顕示欲が強い性格を改善し、相手に好印象を与える秘訣をお伝えしました。冒頭でも触れましたが、自己顕示欲は誰でも持っているものですよね。そして、完全に抑え込む必要はありません。
過剰でなければ、本人の精神的な力になってくれるものだからです。ただ、自己顕示欲の強さが災いして周囲への印象を悪くしてしまうことも事実です。でも、不安になることはありませんよ。好印象は後からでも取り戻すことができるのですから。
第一印象が悪くても、その後の第二、第三の印象で大逆転することは珍しくないのです。そして、どんな時でも大切なのは笑顔と挨拶です。今回お伝えしたことを参考に、自分の中の自己顕示欲と上手に付き合ってくださいね。
まとめ
自己顕示欲を抑え、相手に好印象を与えるためには
・ 小さなことでも良いので、自分で自分を認めてあげましょう
・ 自慢話は誰も聞きたいと思っていないことを自覚しましょう
・ 自分のことばかり話さず、聞き上手を心掛けましょう
・ 忙しい時こそ、それを表に出さないようにしましょう
・ SNSは適度な距離感で利用するようにしましょう