ほぼ毎日水やりが必要な他の植物に比べると、多肉植物は水やりの回数が少なくて済むので、気軽に育てられることで知られていますよね。
しかしその一方で、どのタイミングで多肉植物の水やりをしたらいいのかわからないという方や、また水やりが原因で枯らしてしまったという経験をお持ちの方がいるかもしれません。
また、最近萎れたり元気がないなと思ったらまず水やりのタイミングを見直してみましょう!
実はプロでも多肉植物の水やりに3年とよくいったもので、いかに植物の状況を観察するのかがキーポイントになってきます。
気軽に育てられるのにどういうことかと思われるかもしれませんが思い出してみると、もともとは乾燥に強い植物なので少し水やりを忘れたぐらいでは全然平気だけれど、水やりのしすぎには要注意ということなのです。
ここでは水やりをする上で大事なことや、多肉植物の水やりのサインを教えます!季節ごとに与える多肉植物の水やりのタイミングも欠かせないポイントなので一緒に押さえておきましょう☆
見逃さない多肉植物の
水やりのタイミングと3つのサイン
水やりのタイミングでもっとも大事なこと
多肉植物にはたくさんの種類があります。砂漠で育つものや、寒い地域で育つものなど様々なので環境によって多肉植物の水やりのタイミングも植物の特性によって変える必要があります。
その大きな理由として生長する時期や休眠する時期が種類によって違うからです。
もし休眠時に水やりを頻繁にしてしまうと植物の活動能力が低下しているので水はけがわるくなり根腐れしてしまいます。なので休眠時には水やりを極力少なくします。
逆に生長期は普段より活発なため多めの水やりが必要です。土が乾いたらたっぷり水をあげるとハリが出て生き生きとします。
大きく育てたいときは生長期は絶好のチャンスです!
植物自体に水を蓄える性質があり乾燥にとても強いですが、時々降る大きな雨で潤い育ちます。
同様に多肉植物の水やりをするときはたっぷりと水を与えると覚えておくとよいでしょう。
タイプ別にみる水やりのタイミング
多肉植物は大きく夏型・冬型・春秋型の3つのタイプに分かれています。
だいたい属性ごとに決まっていますが、自分の育てているものがどれに属しているのかわからない場合は、季節ごとの生長具合で判断できます。
水やり後にすくすく育つようでしたら生長期です、春先はどの種類も生長の時期にあたりますが、それ以外の時期の水やりが心配なときはしばらく多肉植物の水やりの間隔をあけ観察することをオススメします。
夏型の多肉植物
(生長期3月〜11月、休眠期12月〜2月)
アガベ、カランコエ、ガステリア、サボテン、ユーフォルビア、アデニウム、アロエ、チランジア、ディッキア、コチレドン、ダドレア、オロスタキス、セダム、パキフィツム、セデベリア etc…
水やり
春3月〜5月:日当たりのいい場所へ、週1回ほど。
夏6月〜8月:風通しのいい場所、3日に1回。暑さに弱いものは週1回。
秋9月〜11月:水やりをだんだん減らしていき11月には2週間に1回ほどに。
冬12月〜2月:鉢全体に水が軽く行き渡る程度、月に1回。
冬型の多肉植物
(休眠期6月〜8月、生長期9月〜5月)
アエオニウム、センペルビブム、コノフィツム、リートプス、ケイリドプシス、フォーカリア、プレイオスピロス、ラピダリア etc…
水やり
春3月〜5月:日当たりのいい場所、週1回ほど。
夏6月〜8月:涼しい日陰へコノフィツムとリートプスは断水する。他の種類は鉢全体に水が軽く行き渡る程度、月に1回。
秋9月〜11月:徐々に日当たりのいい場所へ戻し、週1回ほど。
冬12月〜2月:鉢の乾き具合をみて1〜3週間に1回。冬型といっても室内が無難です。
春秋型の多肉植物
(生長期3月〜6月、休眠期7月〜8月、生長期9月〜11月、休眠期12月〜2月)
アドロミスクス、エケベリア、グラプトペタルム、スタぺリア、セネシオ、ハオルチアetc…
水やり
春3月〜5月:日当たりのいい場所、週1回ほど。ハオルチアは通年半日陰で管理します。
夏6月〜8月:蒸し熱さが苦手なので水やりは控える。土が乾き大きくしたいときには2週〜1ヶ月に1回涼しい日や朝夕方をねらって水やりをします。
秋9月〜11月:日当たりのいい場所、週1回ほど。
冬12月〜2月:鉢全体に水が軽く行き渡る程度、月に1回。
※クラッスラの大型種(神刀、金のなる木、星の王子など)は夏型、小型種(玉椿、月光、都星など)は冬型の傾向にあります。
多肉植物の水やり3つのサイン☆☆☆
①見た目
葉っぱにシワが入ったり萎んでいるとき。
なんとなく元気がないときは水を欲しがっているサインです。
しかし、夏の暑さで蒸れてしまっている、または植え替え後や温度差(寒すぎる)などで安定せずしわしわになる可能性もあります。その場合しばらくは多肉植物の水やりを控えたり風通しをよくするなど少し様子をみてみましょう。
②触って確かめてみる
全体的にハリやツヤがなく葉っぱが柔らかくなっているとき。
しばらく水を与えていないとハリがなくなり多肉植物が乾ききってプニプニと柔らかくなります。
ブヨブヨとした感触で水ぽい場合は水の与えすぎか蒸れが原因です。ポロポロと葉っぱが落ちるとだんだん腐っていってしまうので、すべて取り除きます。茎が完全に腐っていると手遅れですがしばらく乾燥させましょう。
③土が乾いている
表面だけでなく鉢の中身まで乾ききっているとき。
鉢を持ち上げてみて水やりをした後と比べ、だいぶ軽くなっているときが最適です。
しかし、土が乾いている場合でも多肉植物自体にハリやツヤがある場合はまだまだ大丈夫です!数日後でも遅くありません。
まとめ
多肉植物の水やりの大事なタイミングと見逃さない3つのサインをお伝えしましたが、栽培する環境によって乾燥しやすかったりそうでなかったりします。また植物相手ですから水やりの回数や枠にとらわれずに管理してあげてくださいね。
慣れるまでは大変と思われるかもしれませんが、よく観察していると3つのサインのように多肉植物が水やりのタイミングや体調を教えてくれますよ☆
多肉植物の水やりポイントまとめ☆
水やりのタイミング
*夏型・冬型・春秋型と分かれ、それぞれ生長期と休眠期が異なるので水やりのタイミングを把握しておく。
*生長期は水やりの回数を増やし、休眠期の水やりは控えめにする。
*水やりをするときはたっぷりと水を与える
水やりの3つのサイン
①見た目
葉っぱにシワが入ったり萎んでいる。②触って確かめてみる
全体的にハリやツヤがなく葉っぱが柔らかくなっている。③土が乾いている
表面だけでなく鉢の中身まで乾ききっている。