何かがきっかけで、うれしい・楽しい・幸せなどの「正の感情」や悲しみ・不安・嫉妬などの「負の感情」の感情が現れ、私たちは絶えずその感情の起伏の中で生活をしています。
感情の起伏は海の波のようなもので、突然やってきてそして自然に引いていくという、自分ではなかなかコントロールしづらいものですが、感情の起伏なしでは私たちは生活することはできません。
なぜならば、私たちが何か行動に移すときは必ず感情が働くからです。例えばレストランで食事をするとき、焼肉定食を「食べたい!おいしそう!幸せ!」と感情が動くことで、注文という行動に移すことができるんですよね。ただ頭で考えただけでは注文するという行動は起こせないのです。
このように感情はとても大事なもので、大なり小なり感情の起伏という波の中で私たちは生活しています。
もし、感情の起伏を利用してコントロールすることができたら、私たちはもっと楽に生活することができますし、そのパワーを受けて自分を成長させることもできます。そこで今回は、感情の起伏をコントロールして今まで以上に充実した毎日を過ごすことができる方法についてお伝えします。
感情の起伏をコントロールして充実した毎日を過ごす方法
感情にはどのようなものがあるのか書き出してみよう
感情の起伏をコントロールするためには、まず感情にはどのような種類があってどんな時に現れるのかを知る必要があります。
感情には大きく分けて、自分を元気にしてくれる「正の感情」と自分からエネルギーを奪ってしまう「負の感情」の2種類ありますので、それぞれに対してどのような感情があるのか書き出して整理してみましょう。
ちなみに、感情には正しい・間違っているはありませんので、自分が思いついたものを素直に書き出してみてください。
例
正の感情:嬉しい、楽しい、笑い、幸せ、満足、幸運、好き、安心…など
負の感情:嫉妬、嘆き、憂鬱、不安、悲しみ、不愉快、失望、恐怖…など
感情に名前を付けて認識しよう
感情は諸刃の剣のようなもので、正の感情が働くと事をうまく運びやすくなりますが、一方で盲点が発生して羽目を外しやすくなります。
負の感情も同じように、私たちからやる気をなくしてしまう反面、こうなってはいけないと前に進むための行動をとることもできます。
これらの感情の起伏をいつでもコントロールできたら、もっと楽にそして強く生きることができますよね。そのためには、感情に名前を付けて認識することが必要不可欠なのです。
まず、書き出した感情をある程度グルーピングして名前を付けましょう。名前は、単純に太郎や花子でもいいですし、何かのキャラクターの名前でもOKです。自分がわかりやすいものをつけてみてください。
例
嬉しい・楽しい・幸せ→「カールおじさん」
憎み・嫉妬・怒り→「長介」
※ あくまで例です。
次に、それら感情の起伏が訪れるときはどのような場面かを書き出してみましょう。事前に知っておくことで、感情の起伏という波にのまれて溺れることなく、自分を冷静にそして客観的に見ることができるようになります。
例
「カールおじさん」→自分が目標を達成したときに訪れる、誰かが応援してくれているときに訪れる…など
「長介」→レストランで注文した品が全然来ない時に訪れる、車の運転で割り込まれたときに訪れる…など
感情の起伏という波を乗り切るプロサーファーになろう
感情には必ず波があって、しかもひょんなことから突然現れます。もし、その波が来た時に無視してしまったり、押し殺してしまったり、少し乗ったけど途中で降りてしまったりすると溺れてしまうわけです。
なので、サーファーのように感情の起伏という波に最後まで乗り切る必要があります。波は押し寄せてきても必ず去っていきますので、浜辺にたどり着くまでぷかぷか波に乗っていればいいのです。
最後まで波に乗って無事に浜辺にたどり着く方法は、「あっ、カールおじさんが来た。あっ、長介が来た。」などのようにぼそぼそっと名前をつぶやくことです。そうすることで、今自分はその感情の起伏の中にいるということを認識でき、自分を客観的に見ることができるようになります。
そしてもし、近くに友達や恋人、家族がいたら自分の感情をシェアしてみてください。少し落ち着くことができて、波の高さを軽減することができますよ。
例えば、「私は今恐怖を感じていて手の震えが止まらない。この手の震えを止められるのは君しかいないんだ。」なんてことを言われたら、逆に魅力を感じますし、協力したいって思いますよね。
感情的になってギャーギャー言ってしまっては逆効果ですが、少し冷静になって自分の感情と向き合えば、自分も周りの人もそれを受け入れてくれます。ぜひチャレンジしてみましょう。
感情の起伏が過ぎ去った後に自分を分析しよう
感情の起伏が過ぎ去った後に自分を分析すれば、次にまた同じような感情が訪れても弱めたり対処したりすることができます。
まず、その感情から何を学んだのかを考えてみましょう。例えば、車で割り込まれて怒りが訪れたが、それに対して文句を言ってしまい、自分だけでなく同乗者にまで不愉快な思いをしてしまって良くなかったと反省すべきなどのように、原因と結果を考えてみてください。
次に、自分とはどういう人間なのか、自分自身について何がわかったのかを考えてみましょう。例えば、嬉しくてテンションが上がると周りの人にまで自分の主張を押し付けてしまう人であるなど、自分を見つめ直すことができるようになります。
そして最後に、再び同じような感情の起伏が訪れた時、それをどうやって対応していくか、今回学んだことをどう活かすかを考えてみましょう。これを行えば、次の波の高さを軽減することができ、今までよりも冷静になって、さらにチャンスをものにすることさえもできるようになりますよ。
いかがでしたか。
感情の起伏は、人間であれば誰にでも訪れてしまい、回避することはできません。
もし、無理にでもブロックしたり無視したりしまうと、それが体の中に溜まっていき、最後には体をむしばんでうつになったり、爆発してもっとひどい状態にさえなってしまいます。
しかし、感情の起伏から逃げようとするのではなく、サーファーのように最後まで波に乗って無事に浜辺へたどり着くことを心がければ、今までよりも楽になって充実した毎日を過ごせるようになります。
波にうまく乗るいい方法は、感情に名前を付けて「あっ、カールおじさんが来た!」などのようにつぶやき、自分を客観的に見ることでしたよね。
そして、波が過ぎ去った後に自己分析すれば、次にまた同じような感情の起伏が訪れても、今までよりもうまく対処できるようになっていることでしょう。
今回お伝えした方法は、一回行っただけではなかなか身につきませんので、常に自分の感情と向き合い、絶えずフィードバックすることをオススメします。
おさらい
感情の起伏をコントロールして充実した毎日を過ごす方法
・感情にはどのようなものがあるのか書き出してみよう
・感情に名前を付けて認識しよう
・感情の起伏という波を乗り切るプロサーファーになろう
・感情の起伏が過ぎ去った後に自分を分析しよう