聞く力は話す力よりも、相手の懐に飛び込むためには必要なもの、ところがコミュニケーションスキルを磨くセミナーや教室ではどういうわけか話す力の方にばかりスポットライトは当てられて聞く力の方はないがしろにされがちですよね。
コミュニケーションを円滑に保つためには、話す力と同じくらい聞く力も大切!聞く力が不足していると、いくら話上手でも相手との信頼関係は築けません。
ビジネスシーンや好きな子との会話中、「話、聞いている?」「もっと親身になって聞いてよ」と注意されたことがあるという方は多いのでは?
自分はきちんと聞いていたつもりなのに、どうして何も聞いていないように見られてしまうのだろうとなやんでいる方もいるでしょう。ということで今回は聞く力を磨いてコミュニケーションを円滑に保つコツをお伝えします。
聞く力を磨いて
コミュニケーションを円滑に保つコツ
相手が話している間は相手の話を聞くことに集中すること
会話の最中、相手が話しているとき、つい「次は何の話題を持ち出そうか」「どんな質問を挟もうか」など頭の中で色々考えてしまいがち、相手の話を聞いているつもりが何も聞いちゃいなかったなんてこともありますよね。
聞く力とは、額面通り「相手の話に耳を傾ける」こと、聞く力を磨きたいときはまずは相手が話している間は相手の話を聞くことに集中してみましょう。
頭の中であれこれ考えながらも相手の話をきちんと聞けるという方はそうしてもかまいませんが、聖徳太子でもあるまいし、皆さんの多くはそのような器用な頭や耳を持ってはいないでしょう。
なので、相手が話している間は頭から余計な考え事は追い出し、耳に集中してください。話を聞いているふりをしていても、あなたが頭の中で全く違うことを考えていること、相手はお見通しですよ。
相手の話に合わせて相槌を打つこと
相手の話を聞くことに集中するあまり、地蔵になってしまうこともありますよね。もちろん、相手の話に集中することは大切ですが、聞く力とはヒアリング能力のことではありません。
聞く力はコミュニケーションスキルの一つ!相手の話を聞きながらも、相手に対しては「あなたの話をちゃんと聞いていますよ」と伝えることも聞く力の大切なスキルです。
ミュージシャンやアイドルがお客さんの手拍子や拍手を求めるように、あなたに話している相手もあなたのリアクションを求めています。
始終、直立不動で無反応のお客さんの前ではプロのアイドルだって歌いにくいものですよ。相手の話を聞くときは、話に合わせて相槌を打ちましょう。「へえ」「そうなんだ!」「なるほど」と手を打ってもよいですし、ただ首で小さくうなずくだけの相槌でもよいです。
相手が話し終わるまで話し始めないこと
日本人は相手が話し終わる前に話し始めることが多いです。しかし、これは話す人にとってはあまり愉快なことではありません。あなたも「私の話を最後まで聞いてよ」と思ったことの一度や二度はあるはずです。
会話では、相手が話し終わるまで話し始めないようにしましょう。相手が話し終わるまでは聞き役に徹します。最後まできちんと聞き役に徹することで、相手は最後まで気持ちよく話すことができ、あなたとの会話やコミュニケーションを心地よく感じます。
話し始めるときには、相手の話を受けたうえで自分の意見を述べること
聞く力とは「ふむふむ」と相手の話に耳を傾けている間だけに発揮するものではありません。あなたが話し始めるときこそ、聞く力が試されます。
相手の話が終わり、次はあなたのターンというとき、開口一番自分の意見を述べてはいけません。「先ほどの○○様がおっしゃっていた通り」「あなたの~という意見だけど、僕は」というように、それまで話していた相手の話を一旦受け止めたうえで、自分の意見を述べます。
こうすることで、相手はあなたがきちんと自分の話を聞いていてくれたこと、さらに自分の話があなたの意見や考えに何らかの影響を与えることができたことを確かめることができます。
いくら話を聞いてくれていても、明らかに相手に聞き流されたり何事もなかったかのように次の話題が始まったら、悲しいですよね。
聞き流されるのなら次からはあまりしゃべらないようにしようという気持ちにもなります。相手にこのように思わせてしまっては、次から円滑なコミュニケーションを保つことはできません。
相手の意見に賛同したり反対すること
さらに一歩進んで、相手が話してくれたことに対するあなたの意見を述べることで、相手とのコミュニケーションを円滑に保つことができます。相手の意見に100%賛成する必要はありません。
「○○さんの意見だけど、僕は賛同しかねるな」でもよいのです。それでも、相手はあなたが自分の意見を真剣に聞いてくれていたこと、さらにあなたが自分の意見が正しいかどうかを真剣に検討してくれたことを確認できますから。
聞く力を磨きたいとき、ただ耳に相手の声が届いているというだけでは足りません。耳だけでなく頭で相手の話を受け止めてください。そのためには、頭で「今夜の夕食は~」なんてことを考えていてはだめ!耳も頭も100%使って相手の話を聞くことです。
いかがでしたか。以上が聞く力を磨いてコミュニケーションを円滑に保つコツでした。聞く力では、まずは聞くときの姿勢・態度が大切です。
相手の話を聞くことに集中しつつも相手の話に合わせて相槌を打つようにしましょう。あなたが地蔵になっては相手が気持ちよく話すことができません。
さらに、聞く力が試されるのはあなたに話す番が回ってきたとき。相手に対して「あなたの話を聞いていましたよ」とアピールしてください。
相手の話を簡単にまとめてもよいですし、相手の意見に対する自分の考えを述べるのもおすすめです。相手の話に対してノーリアクションのまま、自分の話をいきなり始めては、相手と円滑なコミュニケーションを保つことはできません。
まとめ
聞く力を磨いてコミュニケーションを円滑に保つためには
・ 相手が話している間は相手の話を聞くことに集中すること
・ 相手の話に合わせて相槌を打つこと
・ 相手が話し終わるまで話し始めないこと
・ 話し始めるときには、相手の話を受けたうえで自分の意見を述べること
・ 相手の意見に賛同したり反対すること